悠太は帰る。兄は出てくる。

「遅いですねぇ。文化祭の打ち上げといえ、遅い!好きな女性とでも?」
「アニキは干渉しないのだろ。」
「…しないですけど。縛るのはよくないですし。」
「ならいいだろ。はい。」


「どう?ダーリンは。」
「…何もないよ。」
「することもう終わってるんでしょ。」
「…言わないでよ。」
「お兄さんいるんでしょ?」
「…らしいね。」
「いいよねぇお金持ち。」
「…。」
「カッコイイし。」
「…。」
「終わったら見に行こうよ。短大部も自由に入れるし。」
「…あのねぇ。」


その日は早く終わり、3人で見に行く。

「…やめようよ。」

麻友美は止めようとする。

「早く会いたいくせに、」

と美里は言う。

「…そんな。」

沙織は麻友美を抱いて。

「…仕方ないよ。」

そこに、

「どうしたのです、誰かお探しですか?」

王子様のような人。

「…いえ。」

麻友美が答えると。

「君は美しい。」

手の甲にキス。

「浮気…。」

美里は興奮。沙織は美里につっこむ。

「…やめなさい。」

男は、

「1年生かい?」
「はい。若いなぁ。4年生はおじさんだな。」
「いえ…。(4年生!?)」
「ここは気をつけた方がいいです。。男子が多い。女子もいるけど男子は興奮するからね。」
「…はい。」
「では、講義が始まるから。」

男は去る。

「…王子様のような人。」

美里は言う。麻友美は、

(誰かに似ているような…)

美里は、

「浮気だ〜。彼は許さないよ。」
「…。」


「あいつの女だね。やはり美しい。あいつの好きそうなタイプだね。あの時間にいるのは短大部だろう。あいつがどこまで気付くか。どこまで愛してるか。」


悠太は麻友美に会うなりキス。

「早い!挨拶より先にキスですか…。」
「発情するから。」
「勝手。」
「かわいいからいけないんだ。」
「…どうするのよ浮気したら。」
「浮気?おしおきのセックスかな。立ち上がれないくらい激しいの。」
「…。(手の甲のキスは浮気…?)どこからが浮気?」
「キスした時点で浮気。」
「…あのねぇ。」
「大丈夫。悪い虫