新月の夜

行ったあさみとナオキ。あさみの父親はナオキを最初は許せなかったけれど孫(和也)を溺愛。2人目を授かって許すしかなかった。(和也に、パパを嫌わないで?と言われたら言えない。)

「お、あさみ、来てたのか?」

兄が下りて来る。

「姉さんなら、どこか行ってる。…遊んでばかりで、28だろ?そろそろ男連れて来いって〜の。行き遅れ臭ぷんぷん。あれじゃあ到底無理だね。」
「…お兄ちゃん。話があるの。部屋に行っていい?」
「いいよ。」

兄の部屋。兄は和也を可愛がっている。

「お兄ちゃん…お姉ちゃんの事知らないのね。」
「へ?」
「お姉ちゃん彼氏いるよ。」
「え?」
「昨日会ったの。プロポーズされたって。」
「何であさみに…確かにあさみに溺愛して…。」
「違うの。相手から呼び出されたの。」
「…へ?」

ナオキは、

「正式には私が呼び出されたんだ。」
「?」
「…まさかな展開だよ。私の幼なじみ。何も知らされずにいきなり明かされた。」
「お姉ちゃん、左手の薬指に指輪してた。」
「…ってプロポーズ。」
「されてるよ。今日来るはず。だから来たの。少しでも安心できるようにナオキさんと和也も助けられるように。私達にできることをしたいの。だから、お兄ちゃんも見守って?」
「…まさか、そんな事あるなんて。」
「ラブ×2だよ。どっちがラブ×2かなんて比べにくいくらいって負けないよ。ね。」

見つめ合う。兄は、

「…見せ付けか。」
「お兄ちゃんこそいないの?」
「…うるさい!」

和也は、

「ママいぢめちゃだめだよ。」

兄は甘い声を、きゅっと抱いて、

「かわいいなぁ。みんな和也にはかなわないね。」


「…そうなんだ。多岐にはびっくりした。」
「義人さんはどう?」
「優しくていい人よ…ただし。」
「ただし?」
「元気すぎるのよ…何も一週間に5日もする事ないじゃない。今日もぐったりするまで…。これで一日頑張れる☆って、確かに私が行く度に求められたから好きな事わかってたけど、私がもたないわ…。」
「ねぇ、私、悠太の一ヶ月検診行くの。お姉ちゃんも来ない?」
「え?」
「調べるのはいいんじゃないかな。できやすい体質とかあるみたいだし。アドバイスもらえたら為になるよ。子供欲しいでしょ?義