新月の夜

食事は終わり、片付ける。悠太の母は、悠太らに促され、検査薬を試す。やはり陽性。

「母さん、もう逃げない。手伝うから。」

悠太は言う。

「ありがとう。言って欲しかった。」

亜希の母は悠太の母と抱き合う。

「久しぶりに会えて幸せ。いい息子さんにも恵まれて。よかった…。亜希、あつき、絢美を頼みます。」
「こちらこそ、うちの悠太を息子さんたちに任せます。」
「また来ていい?」
「いつでもいいよ。お姉さんに会えるなら。」
「まだ膨らんでないけど触っていい?」
「いいよ。」

触れる。

「元気に育つんだよ。ママを苦しませないでね。」

優しく話す。みんなにっこり。悠太の母は亜希に、

「本当不思議。今、甘えてた小さな恋人がこう再会できるなんて。甘えた目でさすってくれて。笑顔を与えてくれて。大人になったね。馬鹿なことかも知れないけれど、小さかった時みたく撫でていい?」
「はい。」

悠太の母は亜希の髪を撫でる。

「こんな我が儘。あの時赤ちゃんだった。弟くん。産まれていなくて話は聞いていて、会えなかった妹ちゃん。」

導かれるように触れる。母は、安心して倒れる。

「あさみ!?」

父は母を抱く。
悠太と和也、悠太の父、亜希、あつき、絢美に突然、


゛呪いは全て解けた゛


天の声。

「え…!?」

6人は焦る。

「聞いた?」

合図。

「うん…。」

悠太の母は目覚める。

「あ…れ?貧血かなぁ。」

母は不思議そう。

「大丈夫?」

亜希の母は心配する。悠太の母は、

「悪阻きたかなぁ。」

と笑い飛ばす。

「22年も無いと忘れちゃう。実感しちゃう。本当にいるんだって。」


母は亜希の両親と話している。父は、悠太と和也と3兄弟を呼び出す。

「…聞いた?」
「…はい(亜、あ、絢)」
「聞いた(悠.和)。」
「呪いは全て解けた…なんて。」

悠太は言うと亜希は、

「あの声、夢でも聞いたんです。」
「…え?」
「お兄ちゃんが聞いた声と同じなの?」

絢美は言うと、

「悠太くん、ごめん、真偽を確かめたかったのもこの計画の理由。」
「……?」
「呪いを解く方法。母が、私達を身篭った時