新月の夜

こお姉さん?」

そこへあつきと絢美が出て来る。

「パパ、ママ!お兄ちゃんご苦労様。」

母はびっくりする。そこへ遅れ、悠太が登場。

「兄さん迷惑かけませんでした?」
「!?」

亜希の母は、母親そっくりな悠太にびっくり。亜希は、

「良い案内でしたよ。悠太くん。」

兄も、

「ばかな弟ですねぇ。私が手を抜くとでも?」

亜希の父は、

「息子達に仕組まれてたみたいだね。」
「え?」
「さて、誰が考えたか、黒幕がいるはずだ。」

亜希は、

「父さん。この関係に気付いたのはごく最近だよ。」

悠太は母に、

「それまでは普通に仕事してたし。19の頃から会ってたけど。お互い知らなかっただけ。気付いた時、びっくりしたけれど。前に母さんが言ってた時、何かつっかかって。やっとわかったよ。」

亜希は両親に、

「黒幕は私です。父さんと母さんに。それに、私が大泣きしてまで側にいてとせがんだ成長過程で欠かせない人の為に。」

悠太の母は、

「まさかあなた!?」
「亜希です。そちらにいるのは、1つ下の弟あつきと5つ下の妹絢美です。」
「え…。あんなに小さかったのに…こんなに成長して。」

悠太の母は涙。

「そうよね。出会った時お腹にいた和也が24だもの。」

亜希の母は、

「あの時の子供なの?」

横にいる和也は、

「名乗らなくてすみませんでした。そこにいる弟に口止めされてまして。弟は母に似ているので父親似の私が素性を隠して案内する。と約束しました。弟は一番賢いです。」
「玄関のままじゃいけないだろ。上がりましょう。」

悠太の父。

「あ…。」
「あなた…。」
「あさみ、私が何故出ていないと思う?お久しぶりです。どうぞおあがりください。驚かせてしまいすみません。」

父は泣いている母を見て、

「母さん泣かすのはいかんだろって、私も共犯者だ。知ってた。よしよし。」

父は母の髪を撫でる。

「…ナオキさんのバカ…。知っててそんなこと…。」
「喜ぶと思ったからだ。ごめん。後に生まれた、あさみに似たかわいい次男からのプレゼントだ。」
「……。」

こっそり、

「子供のことを言おう。運命だ。」

見つめる。

「は