笑う。

「またお兄ちゃんに怒られたりして。」
「かも。」
「笑ってごまかそ。」
「うん。」
「案外、堂々としてた方がいいんじゃないかな。」
「かもね。」


亜希と悠太は密会する。
みんなを集めること。パーティーならば母親も張り切る。怪しまれない。そこへ、亜希の運転する車で両親を迎えに行く。案内役として仕掛人の悠太の兄を同乗させて、案内させる。最後に、悠太の家へ、そしてばったり会わせる。
みんなにはパーティーと話す。みんなは何も知らずにルンルン。知ってるのは絢美とあつき、そして麻友美(悠太は話す)。
まずは休みを探す。スケジュールを把握している亜希にとって容易なこと。日取りを決める。そして進んでいく。


そして運命の日が来る。

仲間は悠太宅へ、母が来て、

「いらっしゃい。いつも息子がお世話になってます。」

挨拶。初めて見る麻友美と絢美、あつきは、

(わ…同じカオ。ズラ被ったら同じ人だよ。)

悠太の家にドキドキしている麻友美も、

(…悠、本当母親似だね。)

「何か?」

後で不思議そうに悠太を見る兄妹に悠太は言う。あつきは、

「そっくりだなぁ。って。」

悠太は、

「あぁ、母親ね。昔の写真見れば更にそっくりで…見ます?」
「……。」

悠太は一枚の写真を出してくる。

「母親のお気に入りっていつものように見せられたんだ。」

あつきと絢美は見る。

「!?」

悠太の母親と、別の女性に抱かれた男の子。あつきは男の子を指差して、絢美に訴える。絢美は、

「横の甘えてる子のがかわいいね。」

ととぼける。

「…やはり兄さんか。」

悠太は、

「この写真…。」
「この女の人は私の母。抱かれるのは私。横であなたの母親に甘えているのは兄さん。端にいるのは一番上の兄です。」
「父が撮ったのでしょう。同じ写真うちにあります。」
「…これが。」
「こう見えてもかわいい時期くらいありました。それにしても瓜二つですね。」
「…似過ぎて、父親には母親みたく溺愛されて。でも、母親似でよかった。母親と面と向いて話せるし、小守歌も心地よくて。ただ、思い付いたら突っ走るところまで似まして、誰かさんに煙たがられてる部分があるのは事実。自覚症状くらい