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高校に入学したばっかりの頃。


帰り道を一人で歩いていたら、何人かの男に囲まれた。



「ねえ、どうせ暇なら一緒に遊ばない?」


「楽しいことしようよ」



明らかに怪しいし、香水の匂いがキツすぎ。


あたしは顔をしかめながら無視した。



「無視とかさぁ、マジありえないんだけど」


腕をガシッと掴まれた。


「うわっ触んないでよ、匂い移るじゃん!」


思わず本音が出る。




あーあ、何でこういう時に限って本音が出るんだろ……。


と驚いた表情の男たちを見ながら思う。

「ぶはっ」


すると、男たちの後ろの方で誰かが噴き出した。



「ふぁははははは……げほっ…おえっ」

笑いすぎて咳き込んだ本人を見つめる。


んー…?

どっかで見たことある顔。



「優ちゃん、おもろいなぁ」


彼は二カッと笑顔を見せた。







…何であたしの名前知ってんの!?