死にたくて


カバンに入れてたカッターで手首を切った癖に



少しくらい心配して欲しかった……




なんて


我がままだな。私……






結局拉致された原因は分からなかったけど




とりあえず、さようなら。




切った手首が熱されるように熱くて



目の前が暗くなる感覚に陥った私は


床に倒れ込んだ。






私の視界に映っている少年は、私に近付く訳でもなく



私をじっと、見下ろしていた。








少しくらい……


心配してよ……






意識が遠のき


声にならなかった。