Escape ~殺人犯と私~

私の頭はようやく冷静さを取り戻したらしく、疑問が浮かびはじめる。



私を助けてくれたみたいだけど、この人は誰なの?

そして、いつまで走り続けるの?

何処へ向かってるの?



走り慣れていないため、息が続かなくて疑問を問いかける事ができずにいた。



袖を引かれて走り続ける雪の中、私は相手の後ろ姿を垣間見る事が出来た。



相手は男。

しかも、紺の膝上コートから学生服のズボンが見えているから、私と同じく高校生だと思う。



そんな少年から匂ってくる、何処か懐かしいお香のような香りが、私の心を落ち着かせてくれた。