溺れた愛のシルシ






「俺さ、飴野さんが茂みの中に滑りこんじゃったとこ見てたから…。」
 

「え?やだ、恥ずかしい…。」

まさかうちの学校の人に見られてたなんて...。超恥ずかしいんですけど……。



「それに…………」

「それに?」

「………。」


あれ?また黙っちゃった…?


「と、とにかく、助けてくれてありがと。あそこで助けが来なかったらあたしどうなってた……。」


ボフッ―――――――――――――

鈍い音が小さな部屋に響き渡った。





「ひゃっ?!」

「ごめん…なんか我慢できなくて…。」




それは、翔くんがあたしを包みこんだ音だった。