振り返った瞬間、先輩は近くにいて、花梨に 「こいつ借りてく。」 そう言って、私の腕を引っ張って、そばにあった車に乗せられた。 私の頭にはパニックしかない。 でも、すぐにわかった。 これから別れ話をされるんだって。 それなら、昨日の時点で終わっていたかった。 わざわざ直接言われるよりましだ。 泣きそうになった。 でも、先輩には笑ってありがとうございましたって言いたい。 こんな私をちょっとでも彼女にしてくれてありがとうございましたって。