先生と王子様と演劇部な私。



 無関心な対象に似合うも似合わないもないのだが、少なくとも肯定する気にはなれない。


「……さぁ」


 何を期待していたのか知らないが、一年生は俺の返事に対して不服そうな顔をした後どこかに行ってしまった。


 ……。


 一年生の後ろ姿を見ていた柚子と、また目が合った。




 ……何だ? この感覚は。




 柚子の方に動き出しそうな自分を抑え、再び目を逸らす。