「あの日から……私にとって、あなたがお姫様なのです」


 そう言って、私の頬を両手で優しく包む。先生の手はヒンヤリしていたけど、触れられてる頬は心地良くて。



「私のシンデレラになってくれますか?」



 朗先生に真っ直ぐ見つめられ、私は自然と、頬に置かれてる先生の手に、自分の手を重ねていた。



「はい」



 私は考えるまでもなく、そう答える。



「ありがとう」


 そう言って微笑んだ王子様は、私に優しくキスをした。



End.