「ひゃっ!?」
 
すっとんきょうな声を出して思わず足を止めた。
 
――人…だよね……?何でこんな雨の中人が倒れてるの……?
 
「もしかして……死んでる…?」
 
思わず背筋がぞくっとした…電柱に寄りかかってぐったりとしている様子のその人はピクリとも動かない。
 
 
こんな時にかぎって周りには三月意外誰一人いない。降りしきる雨の中……雨はやむことなく降り続ける。 
――とりあえず生きてるかだけでも確かめないと…さすがに見捨てるのは罪悪感があるし…
 

寒さと恐怖に震えながら三月はゆっくりと近づいてみる。