Love or Like




階段を下りてすぐに右に曲がり、しばらく進むと少しひらけた場所がある。



そこにはベンチとか机とか、昼休みにそこで休憩しながらご飯を食べられるようになっているスペースがある。



そのスペースの一番奥に自動販売機はおかれている。


もう少しで広場につくというところで、聞き覚えのある声が聞こえた。




「いったいってば!!!」



手のひらで転がしていた小銭の動きを止める。



「もうちょっと優しくしてくれてもいいんじゃない?!」


「バカやって仕事増やすような奴に優しくなんかするか」


「だからまいちゃんモテないんだよ!!」


「手当したての傷に攻撃されたくなかったら黙りな創平」


「へい…」



親し気な会話に、つい身を潜めてしまう。


ゆっくりと壁に隠れながら声のする方向へ顔を覗かせる。


「だいたい階段から降りるのに手すり滑り降りるってなに?いまどき小学生でもやらないよ」


「いや、やるね。男はみんな一回はやる」


「試合前に危ないことして、監督に怒られても知らないからね」


「あ、待って。やめて。お願いだから内緒にして」