男の子って本当にわからない。
奴らの思考回路はいったいどうなってんだ。
「あーーーーもう無理なんですけどーーーーもういいかなーーー」
机に置いていたテキストを見えないようにひっくり返す。
がやがやと騒がしい5限おわりの教室。
今おわたったばかりの英語のテキストには、赤いバツがたくさん並んでいた。
「あかりーあきらめないでー。今やってるところは追試には関係ないんだからさ」
現実を見ないように乃亜は追試のところのテキストのページを開いた。
深く腰掛けてのけぞるあたしの視界には、今の範囲と同じくらいバツが付いているテキストが見える。
「いやー、追試はやってますよ。おかげさまでへろへろです」
「一発合格頑張ってください」