解けた問題を見直しつつ、すっかり習慣になってしまった創平に答え合わせをしてもらうため、ほい。と、テキストを創平に差し出した。
赤ペン片手に答えの本とテキストに向かう創平。
「俺がいなくなっちゃったら負けちゃうからね」
「なんつー自信だよ。そんなにばしばし点決めまくるの?」
「いや、俺キーパーだから守る人いなくなっちゃうからね」
「なーんだ。1番暇そーな人か」
「暇そーゆーな」
むっとした表情で、答え合わせをするためうつむいていた視線をあたしへ向けた。
赤ペンをくるくる指で回しながら、頬杖までつき始める。
「人聞きならねーなー。暇そーとかよー」
くるくると器用に指の上でまわるペンを見ながら、ちょっと言い方がまずかったかなと心の中で反省する。

