「すねんなよ。俺もあかりちゃんが好きだぜ」
「はいはい。そりゃどーも」
問題を解く振りをして創平から目をそらした。
ペンを握りしめてるだけで、問題なんて頭の中に入ってこない。
ふと考えてしまうのは同じことばっかり。
創平があたしの気持ちに気づいてないわけがない。
なのにふざけて好きだなんだと言ってくるのは、どういうことなんだろう。
“お前は俺の友達だ”と。
遠回しの牽制なんだろうか。
男友達と同じ扱いをしていれば、
俺はloveの意味の好きではないと。
ちゃんと告白をしたわけではないから、
告白はしないでくれ、と。

