あたしは自分の恋愛について人に話すのが苦手だ。
ガラじゃないっていうか、自分の話を人にすることが恥ずかしい。
こういう思考は我ながら小3男子並みだな。なんて思えて呆れる。
ただ奴の行動に関して1人で考えるには、少々レベルが高すぎる。
小3男子の思考では頭がショートしてしまいそうになるわけだ。
「次生物だよね。移動しながら、話、いい?」
小さい声で他の誰にも聞こえないように乃亜に言うと、乃亜はにっこり微笑んで肯定するように頷いた。
きょろきょろ辺りを気にしながら、生物室まで行く途中の渡り廊下で乃亜にざっくりと説明をした。
もちろん、ついさっき図書室で起こったこともだ。
「ほんとに?」
「ほんとに」
「いつそんな話になったの」
「昨日の放課後」

