おっぱいという単語にドキッとしてすかさず腕を元の位置に戻した。
テキストを胸の前でぎゅっと抱きかかえて、テキストと胸の両方を少し創平から遠ざける。
「いや、テキスト見てどんなとこ間違ってるとか、どれぐらい理解してるか見ようかと」
「や、やや、やっぱいいよ!勉強見てくれなくて!1人でできるし、先生には創平に教えてもらったって言ってあげるから!」
きっと顔は赤くなってしまっている。
でも、今はそんなことはしょーながない。
胸がどうこうとかは忘れてもらいたいし、勉強も見てもらうことを断るのが先だ。
「はん?なんでだよ?見てやるよ」
「いいの!わざわざ休み時間に付き合ってもらうの悪いし!だいたい後でなに請求されるかわかったもんじゃないっての!」
「ひどぉ〜いあかりちゃん。俺が愛するあかりちゃんに請求なんてするわけないでしょ?ハーゲンダッツでいいんだよ?」
「ほーら見ろ!!たかる気まんまんじゃんか!」
ぎゃいぎゃい騒ぎまくっていると教室に先生が入ってきた。
「とにかく!」
「いたっ」
「付き合ってやるから、とりあえず今日の昼休みからやるからな!」
軽くデコピンをくらわせ、そのまま自分の席へ創平は行ってしまった。

