教室につくと、うちの教室はすでに掃除がおわっていて誰もいなかった。
誰もいない教室
遠くから聞こえる部活をしている人たちの声
吹奏楽部の楽器の音
この情景が、わたしの中のひとつの思い出とリンクする。
1年の夏ごろ。
こんな感じの教室で創平とふたりきりになった。
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『わたし・・・創平と恋バナなんかしたくない。創平の好きな子の話なんか聞きたくないの』
その日は創平の部活がなくて、学校おわりに2人で駅前であそぶことになって。
初めてのことで緊張を隠すことで精一杯だった。
かわいくない態度ばっかとるわたしの前に現れたかわいい1人の女の子。
創平と話す姿を見て、友達かな?なんて。
だけど、創平の顔を見てその考えはふっとんだ。
わたしには見せたことない表情。
なんだ。そんな顔できたんだ。
そうだよね。
好きな女の子の前では、男の子の顔になるよねーーーー

