わあわあ大声で叫ぶ創平の頭を日誌で軽めにたたくと、先生は次に私へと視線をむける。
うっ・・・
「ち、ちょっと待ってよ先生!」
なんとしても創平から教わるのでいやで、頭をぐるぐる回転させてなんとか回避しようとする。
創平から教わる?とんでもない。
なんでそんな恥を晒さなきゃいけない。
英語ができないってことはもうばれちゃってるけど、どれだけできないかなんてまだ知られてない。
英語に関しては結構、いやかなりバカな自信がある。
「お願い先生〜。先生がおしえてよ〜」
「んーほんとは先生がおしえるべきなんだけどなぁ。」
「でしょ!だから、」
「でも先生、補講の準備で忙しいんだわ」
すまんすまんとまったく申し訳なさそうな謝り方をされた。
「いーじゃん。お互い利益しかないぞ?」
「うっ・・・」
「それはそーだけど・・・」
また創平と顔を見合わせるけど、その視線はすぐにお互い逸らした。
「それにおまえら仲いいだろ。」
先生のその言葉に思わずばれないようにため息をついた。

