ふわふわする頭の中
最後にちゅっと優しく音を立ててゆっくりと唇が離れた陽生の唇をただ何も言えず見つめていた
そんな私の瞳を真っ直ぐ見つめてくる陽生
その表情は相変わらず色っぽくて…
だけどやっぱりどことなく寂しそうで…
私の濡れた唇を親指でそっとなぞりながら陽生がフッと少しだけ口の端を上げた
「こっちの方がいいな」
「えっ?」
「こっちの方が甘くて刺激的だな」
そう言って私のこめかみから髪をすくい上げた陽生がゆっくり耳元に唇を寄せた
「果歩を食べたい」
首筋をスッと舌で舐められて
いつも以上に甘ったるい陽生の囁きに全身がビリっと震えた
「ぁ…や…」
「やじゃない」
さらに強引にペロッと耳をなめられて
そのまま口づけられた私の思考は完全に停止した
もうチョコレートどころの甘さじゃない



