*次の日*
「大変っ!!」
ん〜…。
眠い……。
「な〜に〜??」
あたしは眠い目をこする。
「希結に熱があるの!」
「えぇ!?」
ガバッ、と起き上がる。
「お姉ちゃん!」
「那結…」
「あたしが代わりに出るから!!」
そう。
あたしとお姉ちゃんは瓜二つの顔。
ただ、あたしはショートでお姉ちゃんはロングだから、見分けはつくみたい。
だけど、歩いてて、
「希結ちゃんですか?大ファンです!!」
なんて言われるのもしばしば……。
「えぇ??那結が?!」
お姉ちゃんはビックリしてる。
「じゃっ!!」
あたしは走って家を出た。
ホントは…
ホントは、
あたしも
お姉ちゃんみたいに
アイドルになりたかったんだ―――………
「希結、おっそーい!」
「あたし な……」
あ。
今は希結だった。
今話しかけてきたのは同じチェリー*ピンクの1人、“愛里沙”だ。
テレビイメージでは元気キャラ。