罪人の恋~少女side~【短編】

少女は急いで手紙を隠した

「は、はい、どうぞ」

ガラッ

「調子はどうだ?」

「パパ!!今日は早いね、仕事終わったの?」

少女の父親が少女の様子を見にやってきたのだ

「あぁ、今日は仕事の量が少なかったから、早く終わったんだ」

少女の父親は手に持っている花を花瓶に入れた

「……病院を抜け出したんだって?」

「(ギクッ)え、そ、そんなことしてないよ」

「……さっき看護婦さんから聞いたぞ、部屋に入ったらお前がいないから心配したって」

「(……あーあ、教えちゃったんだあの人…チェックリストにいれとこ)」

少女はさっきの看護婦の顔を思い出しながら

なにやら黒いことを考えていた