「朝日【あさひ】さぁーんっ・・・・・・。((泣」
『・・・・・・あれ?・・・また?』


そう、≪また≫なの・・・・・・。



岡本奈月【おかもと なつき】
高校1年生 (16歳)


『夕日なら今日どこかへ女の子とでかけた……。』


朝日さんにそう言われて余計に涙が出た。

朝日さんはユウちゃんのお兄さんでユウちゃん家に着たらよく顔を合わせていた。


「……っ。今日はっ、デートっ、のっ、やくそっ、っく、してたのっ、にっ……!」
『・・・・・・・・・・・・・。』


朝日さんは黙って優しく頭をなでてくれた。


「もうっ・・・・・・。うわぁん・・・・・・。」

私の彼氏なんじゃないの?
ユウちゃん・・・・・・。



私の彼氏のユウちゃんはもの凄くかっこよくて、学校じゃ有名だった。
そんな彼だったけど、私は決死の覚悟で告白した。
どうせ振られるだろうと思ってた。
そしたら、ユウちゃんは微笑んでOKをしてくれた。

なのに付き合って3ヶ月くらいから中々デートとかしてくれなくなった。
クラスが違うから、休み時間にクラスに会いに行ったりもした。
だけど、何故か彼は私を避けていた。

今日だって、やっとのデートの約束だったのに……。

それなのにドタキャンでほっとくなんて・・・・・・ひどい、ひどいよ・・・・・・・。

ユウちゃんはもう私のことなんて好きじゃないの・・・・・・???