『おぉ!お母、少し顔色がいいやんか』

『まだ、体はしんどいけど、大丈夫』
なんという回復力!小さな声だけど話してくれた

『一応、今日、一日様子を見て、明日から少しずつ、お粥から食べていただきますので、よかったら、食事補助されますか』

『看護婦さんにしてもらうからいいよ……』

恥ずかしいのか、何度も断る、母に


『わたしが来て、食べさせますんで来ます』
と父

『お母、ほなっ、僕も来て食べさせるから』

『……いいのに〜』
今までにない光景をイメージしたのか恥ずかしそうにする母

看護師さんが
『そしたら、明日、11時くらいに来てください』
それを聞き父は
『どうやって、食べさせるんや?』

『んっ?スプーンで口へ運ぶだけやん』

父は、そんな事を母にした事がなく、恥ずかしさと緊張で少し、違う父を見たような気がした


翌日、、、
母の体も回復の兆しを見せ、かなりの早い回復ぶり。心臓が止まった日から、4日目で食事を取る事ができた。

父が、慣れない手つきで、母に御飯を食べさせている姿は、心が癒される。暖かなドラマのワンシーンを見ているかのようだった


ICUに入って20日が過ぎて、ようやく一般病棟へ

検査、検査の毎日で、母もクタクタ…


母の心臓は心筋の後ろが、もう動かない仮死状態

よく頑張ったよ本当に


一般病棟に移って二日目に、、、お母の症状に異変が………

『えっ!お母?どしたん?冗談か……』


それは、突然にやってきた……

『母さん……?』

『お母.......?』