『分からないから聞いている』 壁に手をついて追いついめるように目を鋭くして純は言った 『そのうち分かるよ』 きっとね。 純次第だけれど。 中途半端な距離が面倒くさくてむず痒くて 近づきネクタイを解き『お風呂入っておいでよ』一言告げて 純の前を通り過ぎた。 純のネクタイを持ちながら背を向けていると 扉が開いて閉まる音がした どうやらお風呂へ向かったみたいだ。