家に戻り 一人きりのマンションのソファーに深く座る 見上げた先には立派な額縁が飾ってある 色は匂へど 散りぬるを 我世誰ぞ常ならむ 有為の奥山 今日越えて 浅き夢見じ 酔ひもせず 額縁には『いろは歌』が飾ってある 全てのかなを繰り返さず読んだ いろは歌は昔から好きだった 私はいろは歌とは一生付き合っていく事になるだろう こんな身なりの私だけど 唯一、古典的なものでは いろは歌が好き