唇に酔っている私を余所に、彼の指は私の首筋をなぞり…… 背中に下ろしていく。 そして、手際良くブラジャーのホックを外す。 トサッ…とブラジャーが落ちるのと同時に、私の腰をグイッと引き寄せる。 優しかった唇は、その頃には激しく私を求めた。 苦しくなるくらい荒々しく。 何かを忘れたいかのように……。 私は、その何かを知っている。 だから、私も彼に応える。 甘く切ない声を出し、潤んだ瞳で彼を見つめ…… 身体を熱くした。