ネモ的、SFファンタジー短編集

 たまたま基地の近くで拾った猫に、サクラは躊躇することなく、ウィルスを散布した。


 ねずみであろうと、猫であろうと、たいした違いは無い。


 どちらにしても反応できずに死ぬだけだ。
そう思っていた。


 そう・・・タカをくくっていた。


 しかし、エルシャンクと名づけられたその猫は生き延びた。


 驚いたのは、サクラをはじめとしたほかの研究者たち。


 ・・・・・・・すべては気まぐれで偶然の出来事・・・。


 生まれたのだ。


 特別変異が・・・・。


 アトランテが作った最凶とも言うべき細菌兵器に対抗すべき血が・・・・・。


 さっそく、血を採決しようとした瞬間、事件は起きた。