「で、結局猫探しはあきらめたの?」


 あれから、一週間がたった。


 海人とキラは久々にまとまったお金ができたので、わずかながらに財布に入れて買い物に出かけていた。


 ・・・・ついでを言うと、ラーメンがとうとう底を尽きたというのもある。


 どうせ、買うものといったら、またラーメンなのだろうが、アルクの言うとおり、たまには別のものも食べたい。


 どこかに、お金でも落ちてないだろうか・・・・・・。


「まぁ、所詮猫やしな・・・。探して見つかるもんでもないやろう?」


 探し物一匹の猫。


 範囲、世界中。


 これで、見つかるものなら奇跡に近い。


 どうせ、それほど重要な猫なら発信機の一つもつけていることだろう。


 だったらアトランテの本格的な捜索隊に任せればいい。


 一攫千金なんて、よほどの金運か幸運に恵まれている人間にしか訪れない。


 最低でも・・・自分はそんな資格があるとは思えない・・・・。