ネモ的、SFファンタジー短編集


「いやいやいや・・・そもそも・・・その営業成績ってなんなのさ?人の命でどういう儲けが生まれるんだよ?」


「いやぁ・・・まぁ、別に人とは限らないんだけどね。」


 だったら、そうしろよ!?


「いや・・・だって、今世界中で人間が一番多いし、ぶっちゃけ一人減っても、別段、コノ世界、何も変わらないじゃん?これがトキなら大変だよ。天然記念物だからね。でも、あんたにゃ、それほどの価値ないじゃん?っていうか人間一人なんて所詮、鳥以下じゃん?」


 ・・・・・・・・・・うわぁ・・・ブラック過ぎて返せねぇ~・・・。


 しかも、微妙に反論できないしぃ~・・・。


「だったら、何で俺なんだよ?」


 別に他の人でも・・・・。


 まぁ、他の人でも同じ反応するだろうけど・・・・・。


「別にいいじゃん。」


 よくねぇ!


 こちとら、命かかかってんねん!


 あとちょっとで、マジで死ぬところだったっちゅうねん!


「男が細かいこと気にするなよ。」


「命を細かいと言い出したら、この世のほとんどは細かいことになると思いますよ。」


「なにを言ってるやら・・・所詮、世界なんて細かいことの集まりさ。それを細かい人間が細かいこと言ってるから、いつまでもまとまらないんだよ。」


 やれやれとため息をつく死神ちゃん。


「かっこいいこと言って、いろんなことをごまかそうとしてません?」


「細かいこと気にするなよ。」


 また言われた!