「貴様・・・。」
おびえた表情で、こちらを睨みつけるサクラ。
容赦はしない。
このままギアで握りつぶされるか?
それとも・・・・
「どうする?また、銀色のカプセルで俺を脅すか?」
火炎放射器を彼に向けて、海人は叫んだ。
ウィルスは熱に弱いというのは、言うまでもない。
いくら銀色のカプセルを持ってようと、あれだけの少量。
火であぶれば、一瞬で死滅する。
お前には、その程度の武器しかなかったんだよ。
最初からな・・・。
「降りて来い!卑怯者!」
おびえた表情のまま、だがその両足はしっかり地面につけて立った姿勢のままサクラは激昂する。
小悪党が・・・。
しかし、海人はサクラの要求を受け入れる。
ギアのコックピットハッチを空けて外に出る海人。
サクラの前に姿を現した彼は、タバコをくわえ、右手には拳銃を持っている。
もちろん、銃口はサクラの所で固定されたまま、指はトリガーにかかったままだ。


