ネモ的、SFファンタジー短編集


「いったい、なんのようだ。念のため言っておくが、20億なんて金は用意するつもりはないぞ。」


 向こうから電話をかけてきたというコトは、今度はこちらがホストだ。


 態度が横柄になっても問題は無い。


 それにしても・・・こいつら、これだけの短期間で私のいる基地と、電話番号まで調べ上げるとは・・・。


 まったく・・・若造はすぐにこういう無駄なことに労力を使いたがるな・・・。


『そんなもの、永久に用意できると思ってませんよ。それより、今日は別件でお話がありまして・・・。』


 こいつ!


 言うに事欠いて、どこまで私を愚弄する?


「別件とはなんだ?」


 額に青筋を浮かべながら、あくまで冷静に、大人の態度で返事を返す。


 許さん。


 こいつら・・・絶対に許さん!