「もう、大丈夫?」
三人が、これからの方法について思案し始めた矢先、可愛らしい声が、入り口から聞こえた。
顔を向けると、エルシャンクを抱きかかえて、不安そうにこちらを眺める菜々の姿が・・・。
「あ、ごめんごめん・・・もう大丈夫だよ。お待たせ。」
キラが満面の笑みで菜々をリビングに迎え入れる。
「何の話をしていたの?」
菜々の質問。
「菜々には関係のない話や。」
そう・・・これは、大人たちの醜い争い。
子供は、一切関係もなければ、目に触れていいものでもない。
「でも、今家に来ていたの・・・それにサクラって・・・。」
「心当たりがあるの?菜々?」
アルクの質問。
まさか・・・あんな小者と菜々がどんな関係があるというのだ?
しかし・・・・・。
「うん・・・たぶんだと思うけど・・・そのサクラって人・・・私のお父さんかも・・・。」
「「「え?」」」
菜々のあまりに衝撃的な発言に三人の大人は揃って目を丸くするのであった。


