これ以上大切なものを失ってたまるか。



絶対仲間たちは俺が守ってやる。



「光ちゃん。起きて。」



光ちゃんを揺らす。



「んっ。あっちゃん。

おはよう。」


「おはよう。」


光ちゃんは驚いていた。


そりゃそうだよな。


めったに泣かない俺が泣いているんだから。



「光ちゃん。

ここはもう危険だ。


グスッ



早く逃げよう。」



俺は光ちゃんの手をとり走った。



「敦。お前はきちんと大切なものを守り通せ。


光輝くん。敦は頼りないかもしれないが着いていってやってくれ。


元気でな。

2人とも。


2人はきちんと生き延びるんだ。」



父ちゃんは俺たちに向かってそう叫んだ。









この言葉が父ちゃんの最後の言葉だった。




最後まで父ちゃんは俺の尊敬するかっこいい父ちゃんだったよ…。