「光ちゃん。大丈夫?」



あっちゃんに声をかけられた瞬間、俺の目にたまってた涙が一気に溢れていった。



あっちゃんはその後俺が落ち着くまでそっとしてくれた。







落ち着いたころだった。


あっちゃんが話し始めた。

「光ちゃん。

落ち着いて聞いてね。

これはもしかしたら、こないだ遼くんが報道していた内容覚えてる?」



遼ちゃんの報道…?


どんな報道だったっけ?








「もしかして、あのバイオハザードみたいな話が現実にも起きているって話?」


あっちゃんはいつもの柔らかい顔ではなく真剣な眼差しで俺を見た。



「それが日本でも起き始めたんじゃないかと俺は思うんだ。」



「嘘だろう。そんなことあるわけないじゃん。

夢だよ。きっと。

これは夢なんだよ。

ねぇそうだよね。

あっちゃん。」



あっちゃんは黙り込む。





「何で黙るんだよ。

なんか言えよ。」



現実に向き合うことの出来ない俺はまた泣くことしか出来なかった。


その後あっちゃんが何か発する前に泣き疲れて眠ってしまった。