【完】スマイリー☆症候群




「じゃあな、うえ……「って、そんな訳がないだろう! 俺を騙せると思うな」

「え……!?」

「清水。お前が行く予定のトイレのドアが、そこではないことぐらい誰でもわかるぞ」


そう言うと、ギクリと身体を硬直させる清水。

清水が本当にトイレに行きたいのなら、普通は室内に設備されたトイレのドアノブに手を掛けている筈だ。

なのに、今まさに清水が触っているそのノブは、部屋の出入口のノブだったのだから。

これは明らかに不自然すぎる。

更には“だす”という普段使わない言葉や、異様な“どもり”。

あの取り乱し方からして、俺は清水が何かを隠しているのだとしか考えられなかった。