「上手くいったようだな」
「おう。……じゃあ、そそ、そろそろ寝るかね?」
「……っ」
おかしいぞ。
確か……俺の記憶が正しければ、清水は夜型人間な筈だ。
時計をみると、今はまだ11時過ぎ。
こんな時間に奴が、“寝るかね”と言い出すのは、絶対に有り得ない。それに、さっきまで奴は起きている気満々で、寝たふり作戦まで決行した。
いや、そもそも“寝るかね”という異様な言葉を発する時点でおかしいんだ。
「そうだな、清水。今日はもう寝よう」
取り敢えず了承したふりをして、俺は隣のベッドにいる清水を横目でチラリと覗いた。
月明かりに照らされたその表情は、何か企みがあるような、また、そわそわしているようにも見える。
「清水……」
目線が一点に定まらず、息が荒くなる清水。
そう。そんな奴を見て、俺はついに気付いてしまったのだ……。
「お前……」
直ぐに気づいてやれなくて悪かった。
何という不覚だ。
友人なら、こんなことぐらい早く気付いてやるべきだったんだ。
清水、さっきからお前がそわそわしていた理由は――。

