【完】スマイリー☆症候群




「問題ない。“寝たふり作戦”を決行すればな!」


ピンと閃いた俺は、静かにそう口にした。


「作戦名そのままかよ! ……まあいい、じゃあその“寝たふり作戦”とやらをやろうぜ」

「ああ」


急いで電気を消すと、布団に入り瞼を閉じる。


「入るぞ……」


そんな声がして、ガチャリと音を立てて扉が開かれた。


「あれ、寝てるのか」


小さく零された声。

どうやら奴は、俺達が寝ているとまんまと信じきったようだ。

そして後によく確認することもなく、白鳥は颯爽とこの場から羽ばたいていった。

よし。今日の2つめのミッション、“寝たふり作戦”大成功だ!