【完】スマイリー☆症候群




――――……


豪勢な夕食を済ませた俺達は、風呂に入り、クラスの奴の部屋に数人で集まり談笑した後、漸く部屋に戻ってきた。


「ふはー! 楽しかったな」


部屋に着くなり、勢いよくベッドにダイブした清水は、そう大きく叫ぶ。


「ああ、京都を満喫できてなかなか良かったぞ」


なんて俺が返事すると、「相変わらず植木は固いなー」と清水はケラケラ笑う。

今までそんなことは考えてもみなかったが、俺はそんなに固いのか……?

なんて考えていた時、ドアからコンコンとノックする音がする。


「おい、もう消灯時間過ぎてるぞ!」


声を聞くなり、瞬時にそれが誰なのかはっきりわかった。

奴が、見回りに来たのだ。


「やっべぇ、白鳥だ」


そう、声の持ち主は紛れもなく担任である白取のもの。

自らの状況を覚った清水は、焦った口調でそう言った。