結局俺達は、どれだけ走り続けたのだろうか。
自分自身でもわからない。
「……はぁ。何とか作戦成功みてーだな」
清水はキラリと額に汗を光らせ、そう言った。
「うん。それに、ここからだと、集合場所のホテルまで後ちょっとみたいだしね」
「ほんと。何かそう考えると、私達って結構ついてるのかもしれないわね」
息を整えながら、清水に続くように2人は声を洩らした。
ついさっきあった筈のあの事件が、なんでもなかったかのように、犬塚と宮永はキラキラとした笑顔を振り撒く。
フフッと笑い合う2人の姿からは、真にミッション成功を喜んでいるように感じられた。
「集合時間まであと少しだ。ホテルへ急ごう」
爽やかな空に俺の声が響くと共に、俺達4人はそのまま、ホテルへと足を進めることにした。

