「……んなことよりさ、白取って何かに似てると思わねーか?」
清水はいつも、神妙な面持ちでぶっ飛んだことを言ってくる。
「何かって……?」
「んー……そうだな、烏!」
「か、烏!?」
思いも寄らぬ例えに、私達は眉を歪める。
「えー? 違うよ清水くん。ペリカンだって」
「ぺ、ペリカン……そう言われてみりゃそうかもな」
「……フッ、甘いな貴様等。よく見ろ。まるで純白の翼を思わせるかのような、あの白く透き通ったきめ細やかな肌。嘴のようにシュッと前にのび、艶やかに光り輝く美しい唇――」
淡々と語り出す亮介に、何故か私達はゴクリと喉を鳴らす。
「あれは白鳥だとしか考えられないだろう!」

