【完】スマイリー☆症候群




――――……


「ありがとうございましたー」


チケットを買い済ませ、既に準備万端な俺達。


「じゃ、行くぜ!」


そんな清水の掛け声と同時に、俺達4人は奥へと進んでいった。


「うわぁ……!」

「凄く綺麗ね!」

「やっぱり、世界遺産に選ばれてるだけあんな!」


入って早々、一面に広がった神秘的な絶景に3人の歓声が絶え間無く上がる。

きらびやかに光る大きな仏像。弁慶が履いたといわれる、鉄の靴。清水の舞台から一望できる、綺麗に色付いた木々。初めて見るそれらは、全てにおいて思わず見とれてしまうほど美しいものだった。