【完】スマイリー☆症候群




「なあ、本堂に着くまでもう1回しりとりゲームやんね?」


すると急に、清水は何か思い付いたような表情で、淡々と提案を持ち掛けた。

しりとりゲームか……。そういえば、あの時は途中で終ってしまったしな。

振り返ってみれば、俺達はまだしっかりとゲームを満喫していない。

そう思った俺は、可否を心に決め口を開いた。


「いいだ……「「却下!」」


不覚にも、2人の声に勢いよく遮られてしまった俺の言葉。

隣の清水をチラリと覗くと、かなり落胆している様子が伺える。


「「……」」


多分違う意味ではあったと思うが、その時、俺と清水は全く同じ表情をしていた。