「あのさ……植木。さっきから何、人のことじろじろ見てんだよ?」 頭をかきながら、困ったように言う清水。 「すまない、清水……」 なんとなく、謝っておいた方が良さそうな雰囲気だったので、俺は取り敢えず謝罪の言葉を述べておいた。 しかし、俺はまだ清水が何をどう気に入らなかったのか、さっぱりわからん。 「あ、そうだ! コレ……」 ズボンのポケットをあさり始めた清水は、やがて、そこから何か袋のような物を取り出してみせた。