【完】スマイリー☆症候群



「それで、本題だが……もしかすると、君達は“りんご病”とやらにかかってしまったのかもしれん」

「は? りんご病!?」


衝撃発言に、俺ら全員絶句する。あの犬塚でさえも、固まったまま動かない。

植木さん。りんご病って……あの“りんご病”ですよね? 頬っぺたが真っ赤に腫れるっていう、あの“りんご病”ですよね?

……何て言うか……。

何か違うくね!? 第一、2人共病気じゃねーし! 理由は何なのかよくわからねぇけど、赤いのはただの自然現象だしさ!

そんな俺達の視線に全く気づかない植木は、どこかを真っ直ぐ見つめている。