【完】スマイリー☆症候群



「撮るでー?」

「はーい」


……ドクン。ドクン。

現在、俺のすぐ真横には輝かしいマイ・エンジェル、宮永笑佳がいる。

写真を撮るため密着しているわけなんだが……この距離感が、俺の心臓を激しく揺さぶる。

……ん? ちょっと待てよ。一度よーく考えてみろ、孝治。

脳中で、何かが引っ掛かる。

何か大きなことを見逃しているような、そんな気がしてならない。

そして浮かんだ、ある答え。

こここ、これは……!

ふと頭に過ったのは、これはある意味“チャンス”なのかもしれないという事実。

よし。俺は決めた! 見てろよ野郎共。

清水孝治、只今から“どさくさに紛れて姫の肩に腕を回しちゃいましたけど何か? 作成”決行だー!