「撮るでー?」
「はーい」
……ドクン。ドクン。
現在、俺のすぐ真横には輝かしいマイ・エンジェル、宮永笑佳がいる。
写真を撮るため密着しているわけなんだが……この距離感が、俺の心臓を激しく揺さぶる。
……ん? ちょっと待てよ。一度よーく考えてみろ、孝治。
脳中で、何かが引っ掛かる。
何か大きなことを見逃しているような、そんな気がしてならない。
そして浮かんだ、ある答え。
こここ、これは……!
ふと頭に過ったのは、これはある意味“チャンス”なのかもしれないという事実。
よし。俺は決めた! 見てろよ野郎共。
清水孝治、只今から“どさくさに紛れて姫の肩に腕を回しちゃいましたけど何か? 作成”決行だー!

