「……うわぁ。広いっすね。それに、すっげぇ綺麗!」 「さすが京都ですね」 「ありがとう。何せ、ここはウチの店の自慢の中庭やからな」 案内された中庭を見渡すと、広がるのは神秘の絶景。 木々の緑と空に広がる青とのコントラストが、何とも言えない美しさを産み出している。 「じゃあ、花壇の前に立ってもらえるかな?」 「あ、はい」 犬塚が渡したデジカメを片手に持つ杉崎さんの言葉を受け、俺達は花壇の前へと移動する。 「皆、自由にポーズとってくれてええからな」 そう言って、杉崎さんはカメラを構える。