【完】スマイリー☆症候群




「んじゃあ諸君、行きますぞ! ウハハハハっ」


勢い良く高く天まで突き出す俺の拳。


「舞妓さん……。それはそれは大層美人だろうに……グフッ」


膨らむハッピーパラダイスな素晴らしき妄想達。

そんな、めちゃくちゃ楽しみな気持ちを抑え切れずに、キラキラと目を輝かせ意気込む俺。

しかし、そんな俺をよそに、嫌ーな視線を向けてくる植木、宮永、犬塚の3人。

ったく、皆酷ぇもんだぜ。


「何をしている。早く行くぞ、清水」


植木にそう言われた俺は、「……分かったよ」と小さく言い残し、舞妓さん体験の会場へと向かう事にした。